○上越地域消防事務組合台風時等における警防活動要綱
昭和57年12月28日
本部訓令第9号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 組織(第3条―第5条)
第3章 警備体制(第6条)
第4章 情報収集(第7条・第8条)
第5章 調査(第9条)
第6章 広報避難(第10条―第13条)
第7章 水防活動(第14条―第20条)
第8章 雑則(第21条・第22条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この要綱は、台風及び集中豪雨等による災害が発生し、又は発生のおそれがある場合における消防の警戒及び防ぎょと情報の収集並びに広報等の初動活動を効果的に推進し、もって被害の軽減と地域の安全を図ることを目的とする。
(1) 警防規程 上越地域消防事務組合警防規程(平成21年上越地域消防事務組合訓令第1号)をいう。
(2) 関係機関 上越地域消防事務組合管内土木事務所、高田河川国道事務所、新潟気象台、組合管内警察署、東北電力、日本電信電話株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、新潟県水防本部、直江津港湾事務所、直江津海上保安署、NHK新潟放送局、民間放送局、上越市有線放送協会、妙高市有線放送協会、上越ケーブルビジョン、市役所及び笹ケ峰ダム管理事務所をいう。
(3) 関係市 上越地域消防事務組合管内の2市をいう。
第2章 組織
(警備本部等設置又は解散)
第3条 消防局長は、大規模な災害の発生又はそのおそれがある気象警報等が発令されたときは、必要により上越地域消防局(以下「消防局」という。)に災害警備本部(以下「警備本部」という。)を、所轄消防署又は分遣所に災害警備地区本部(以下「警備地区本部」という。)を設置するものとする。
2 警備本部の設置は消防局長が、また、警備地区本部は消防署長(以下「署長」という。)が設置するものとする。
3 前項の本部は、消防局長がその必要がなくなったと認めたときは、これを解散するものとする。
(本部長及び副本部長)
第4条 警備本部に本部長及び副本部長を、また、警備地区本部には地区本部長及び地区副本部長を置き、次の者をもってこれに充てる。ただし、副署長を置かない署にあっては、地区副本部長は置かないものとする。
本部長 消防局長
副本部長 消防局の課長
地区本部長 署長
地区副本部長 消防副署長
2 本部長は災害事務を統轄し、副本部長は本部長を補佐し、本部長に事故があるとき、その職務を代行するものとする。
課名 | 係名 | 事務分掌 |
総務課 (消防防災係) | 総務係 | 職員の召集及び勤務の編成並びに衣服・食糧等に関すること。 |
渉外係 | 報道機関対策及び応援要請等管内外の総合調整に関すること。 | |
指令統制課 (消防防災係) | 通信係 | 署所の気象観測及び関係機関との情報収集又は伝達に関すること。 |
消防防災課 (消防防災係) (救助隊) | 警防係 救助係 | 河川調査、人命救助、災害防止活動及び資機材の整備に関すること。 |
予防課 (予防設備係) (危険物保安係) 担当係の存しない署は(消防防災係) | 広報係 | 危険地域の把握と住民への広報及び周知に関すること。 |
調査係 | 被害の状況の把握及び地域住民の避難状況の把握等に関すること。 |
(注) ( )内は消防署とし、分遣所はこれに準ずる。
2 警備地区本部長は、関係市に災害対策本部が設置されたときは、職員を派遣し、情報の収集及び連絡の調整に当たるものとする。
第3章 警備体制
(警備体制区分)
第6条 消防局長又は署長は、水害が発生し、又は発生のおそれがあり、水防対策の必要があると認めるときは、次の区分による警備体制を発令するものとする。
(1) 出動体制
気象官署より気象警報が発令され、災害に関する情報収集の必要があると認め、職員に自宅待機指示を発令する警備体制をいう。
(2) 警戒体制
気象官署より気象警報が発令され、また、河川が警戒水位を超え、引き続き増水が予想でき、水害発生の危険が大きいと認めて、警防規程に基づき計画召集による非番職員及び公休員(以下「非番員等」という。)の一部召集を発令する警備体制をいう。
(3) 厳戒体制
台風又は集中豪雨等による災害発生又は関係機関との情報収集から、更に被害の拡大危険が認められるとき、警防規程に基づき計画召集による非番員等の全員召集を発令する警備体制をいう。
第4章 情報収集
(収集伝達)
第7条 署長は、関係機関から水害に関する情報の収集に努め、その情報は速やかに消防局長に報告しなければならない。
3 署長は、職員を河川等の調査に従事させるときは2人以上とし、隊員の安全管理に十分配慮するほか、受傷その他の事故防止のため必要な資機材の携行を指示するものとする。
第5章 調査
(災害速報)
第9条 署長は、管轄区域における災害又は被害の概況を速やかに調査し、その状況を被害速報(第1号様式)により消防局長に速報し、逐次追報をもって確実にこれを補正するものとする。
2 前項に規定する速報事項は、次のとおりとする。
ア 被災地域
イ 死傷者及び行方不明者等の状況
ウ 床上及び床下浸水の状況
エ 道路の冠水及び車両の交通規制状況
オ 住民の避難状況
カ 水防隊等の出動及び活動状況
キ その他水害等で必要と認められる事項
第6章 広報避難
(水害発生予知広報)
第10条 署長は、河川が警戒水位を超え、更に増水が続き、広範囲に水害発生のおそれがあるときは、速やかに関係市と連絡をとり、水害発生危険に関する予知広報を行うものとする。
2 水害発生危険予知広報に当たっては、次の点に注意するものとする。
ア 地域住民に過度な不安を与えないこと。
イ 河川が警戒水位を超えた状況
ウ 今後の気象に関する情報及び上流域の気象状況
エ 水害発生危険が特に大きいときは、老人、子供、身障者、妊産婦、病人等あらかじめ安全地域への移動等環境整備
(避難指示)
第11条 署長は、災害が発生し、又は堤防等の決壊の危険があり、水害発生危険が著しく切迫していると認めるときは、関係市と協議し、避難指示広報を実施するものとする。
2 地域住民への避難指示広報に当たっては、次の点に注意するものとする。
ア 堤防の決壊及び下流域の実害予想
イ 住民の避難先等
ウ 道路の冠水及び車両の交通規制状況
エ その他必要事項
(報告)
第12条 署長は、避難の広報及び指示等実施したときは、これを速やかに消防局長に報告しなければならない。
第7章 水防活動
(交通途絶の措置)
第14条 署長は、水害により、道路が寸断又は寸断が予想されるときは、速やかに消防局長に報告するとともに関係機関と他の災害を含めた出動体制について連絡を密にし、必要に応じ消防資機材の移動について検討するものとする。
(人命救助)
第15条 署長は、この要綱による災害に関する活動の重点を人命救助に置くものとする。
(水防活動)
第16条 署長は、水害が発生し、水防隊が出動したときは速やかに消防局長に報告し、必要に応じ管轄区域外署の水防隊の応援出動要請をするものとする。
(災害活動報告)
第17条 災害に出動した分隊長等は、水害の被害状況及び活動状況を速やかに署長に報告しなければならない。
(無線運用)
第18条 署長は、この要綱による無線の運用は上越地域消防事務組合消防通信規程(令和2年上越地域消防事務組合訓令第5号)によるほか、災害の人命救助事項については、通常の火災出動及び緊急性の小さい救急出動に優先して運用するものとする。
(検討会等)
第19条 署長は、警防活動等の実施結果により必要に応じて、検討会等を開催し、今後の災害警備に必要な事項及び反省事項について消防局長に報告するものとする。
(被害報告)
第20条 署長は、管轄区域において、被害が生じた場合は、被害の状況及び消防活動状況等を、被害報告書(第2号様式)により消防局長に報告するものとする。
2 署長は、管轄区域における被害の状況を総括し、台風時被害状況等集計表(第3号様式)により消防局長に報告するものとする。
第8章 雑則
(競合措置)
第21条 この要綱と県及び関係市が定める災害対策基本計画等が競合するときは、県及び関係市の計画が優先するものとする。
(計画の作成)
第22条 署長は、この要綱に基づいた細部計画を樹立しておくものとする。
附則
この要綱は、昭和58年1月1日から施行する。
附則(平成元年1月25日本部訓令第3号)
この要綱は、公布の日から施行する。
附則(平成8年3月29日本部訓令第7号)
この要綱は、平成8年4月1日から施行する。
附則(平成9年2月5日本部訓令第2号)
この要綱は、平成9年4月1日から施行する。
附則(平成11年4月1日本部訓令第7号)
この要綱は、平成11年4月1日から施行する。
附則(平成12年3月30日本部訓令第3号)
この要綱は、平成12年4月1日から施行する。
附則(平成13年8月31日本部訓令第6号)
この要綱は、平成13年9月1日から施行する。
附則(平成17年3月30日本部訓令第2号)
この要綱は、公布の日から施行する。
附則(平成22年3月17日本部訓令第4号)
この要綱は、平成22年4月1日から施行する。
附則(令和2年3月6日本部訓令第3号)
この要綱等は、令和2年3月17日から施行する。
別表第1(第5条関係)
警備本部及び警備地区本部の体制
(注)
1 警備体制区分:出動体制→警戒体制→厳戒体制へと移行する。
2 関係市に対策本部が設置されたときは、職員を派遣するものとする。
別表第4(第13条関係)
水防避難信号
区分 | 警鐘信号 | サイレン信号 |
避難信号 | 乱打 | 60秒吹鳴した後5秒休止の繰返し |