○車両整備管理者等服務基準
昭和48年4月28日
訓令第1号
第1条 道路運送車両法(昭和26年法律第185号。以下「法」という。)第50条の規定により、整備管理者を選任し、車両の安全性の確保及び整備についての技術の向上と車両の整備体制を充実し、車両欠陥車事故防止を図るものとする。
第2条 整備管理者又は代務者(以下「整備管理者等」という。)は、この基準の定めるところによって整備管理の職務を行うものとする。
第3条 整備管理者等は、道路運送車両法施行規則(昭和26年運輸省令第74号)第31条の4の規定に該当する者のうちから消防局長が、代務者にあっては消防署長(以下「署長」という。)が任命する。
第4条 整備管理者等は、自動車の状態を常に把握するため、年間車両管理簿(第1号様式)を作成するほか、車両ごとに1か月に1回の点検実施計画を立て、整備を行うものとする。
2 緊急整備を要すると認める場合には、直ちに署長に報告し、必要な整備をするものとする。
第5条 整備管理者等は、緊急自動車の特殊性から、毎朝仕業点検基準(別表)に従って車両の点検を実施しなければならない。
第6条 整備管理者等は、仕業点検結果の可否により署長の指示に従って整備又は使用方法の指定及び運行の制限などの必要に応じた指示をしなければならない。
第8条 整備管理者等は、法に定める定期点検のため認証工場に入庫し、整備完了後の納車に当たっては、確認の上受領するものとする。
第9条 整備管理者等は、自動車の運行及び整備に必要な工具部品、燃量等の在庫及び数量を常に把握しておかなければならない。
第10条 整備管理者等は、その職務遂行に必要な事項を処理するため、機関担当者及び他の署員に対しても指導しなければならない。
第11条 消防局及び消防署は次の帳簿を備え、常に整理しておかなければならない。
(1) 機関台帳(第3号様式)
(2) 小型動力ポンプ台帳(第4号様式)
附則
この基準は、公布の日から施行する。
附則(昭和52年12月26日訓令第27号)
この基準は、公布の日から施行する。
附則(平成8年3月27日訓令第14号)
この基準は、平成8年4月1日から施行する。
附則(平成17年3月30日訓令第7号)
この基準は、公布の日から施行する。
附則(平成21年2月5日本部訓令第5号)
この基準は、公布の日から施行する。
附則(令和2年3月6日本部訓令第3号)
この要綱等は、令和2年3月17日から施行する。
別表(第5条関係)
仕業点検基準
点検内容 | 作業内容 | |
ハンドル | 著しい遊び又はがたがないか。 | ①ハンドルを左右に切って、タイヤが動き始めるまでのステアリングホイルの角度でハンドルの遊びを点検する。 ②ハンドルを軸方向及び直径方向に動かして、がたを点検する。 |
ブレーキ | 1ブレーキペダルの踏みしろが適当であること。 | ①ペダルを軽く踏んで、ブレーキがきき始めるところまでの移動量により遊びを点検する。 ②次にペダルを一杯に踏み込んで、床板とのすき間を点検する。 |
2ブレーキの液量が十分あること。 | リザーバタンクの液量が不足していないか。 | |
3ブレーキレバーの引きしろが適当であること。 | ①レバーを一杯引いたとき、ラチェットがかけ込んで、ロックされた状態を保つかを点検する。 ②一杯引いた状態で更に引くことができる余裕が適当に残っているかを点検する。 | |
タイヤ | 1タイヤの空気圧が適当であるか。 | タイヤゲージ又は視認でタイヤの空気圧を点検する。 |
2亀裂及び損傷がないこと。 | タイヤのトレット及びサイドウォールに亀裂、欠損及び損傷がないかを点検する。 | |
3溝の深さが十分であること。 | タイヤに溝のない箇所がないかを点検する。 | |
シャシバネ | シャシバネに折損がないこと。 | リーフ及びコイルスプリングに折損がないかを点検する。ただし、コイルスプリングの場合で、点検が困難の場合には、水平な場所に自動車を置き、自動車の姿勢から判断する方法で折損の有無を点検する。 |
原動機 | 1排気の色が不良でないこと。 | エンジンを始動し、排気の状態を点検する。 |
2ラジエータ等の冷却装置から水漏れがないこと。 | ラジエータ、ラジエータホース等から水漏れがないかを視認で点検する。 | |
3冷却水量が十分あること。 | 原動機を始動する前にラジエータの冷却水量が不足してないかを点検する。 | |
4ファンベルトの張り具合が適当であり、かつ、ファンベルトに損傷のないこと。 | ①ファンベルトの張り具合を指で押し適当であるかを点検する。 ②ファンベルトに損傷がないかを視認で点検する。 | |
5オイル量が適当であること。 | オイルレベルゲージによりナイル量を点検する。 | |
6燃料の量が十分であること。 | 燃料の量が出動に十分であるかを点検する。 | |
積載装置 | 確実な積載状況であること。 | 積載物品の確認及び取付状態を点検する。 |
燈火装置 | 点滅具合が不良でなく、かつ、汚れ及び損傷がないこと。 | スイッチを作動させ、前照燈、尾燈、番号燈、制動燈、車幅燈、赤燈その他の燈火装置について点滅具合を点検する。 |
警音器方向指示 | 作用が不良でないこと。 | サイレン警音器の吹鳴、ワイパー及び方向指示器の作用が確実かどうかを点検する。 |
計器 | 作用が不良でないこと。 | 燃料計、水温計、油温計、電流計及び真空計についてその作用を点検する。 |
ドレンコック | 真空系統の確認 | 真空系統の各ドレンコック等の閉を確認する。 |
真空オイル | 真空オイル量が十分あること。 | 真空オイルタンクのオイル量を点検し、真空ポンプの差動と真空漏れの有無を確認する。 |
前日の運行において異状が認められた箇所に異状がないかを点検する。 | 前日の走行中に異状を認めた箇所について完全に修理されているか又は運行に支障がないかを確認する。 |